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目指すのは未来志向の組織作り。職員のエンゲージメント向上のために導入した1on1ミーティング

・ TeamUp

これからの時代に対応する新しい事業モデルの構築を目的として、組織風土の改革に取り組んでいる静岡県信用農業協同組合連合会(以下、静岡県信連)様。職員に「素晴らしい職場だ」と思ってもらえるような組織作りを目指し、1on1の導入を進めています。今回は、1on1の提案から導入までの経緯、そして今後の目標などを、総務部の渡邉様、岡野谷様に伺いました。

静岡県信用農業協同組合連合会
総務部 部長 渡邉晋 様
総務部 人事グループ 副部長 岡野谷勲 様

業界:金融/利用人数:300名

新しい時代に対応するには、組織風土の改革が必要だった

━━まずは、1on1を導入することになった背景や、当時組織が抱えていた課題などについて教えてください。

渡邉:昨今のICTの発展によって、世の中が非常に速いスピードで大きく変革しています。加えて、日銀の金融政策などの影響により、金融機関は以前より厳しい状況に置かれるようになりました。私が1on1の導入を提案したのは、これからの時代に対応するためには金融機関にも新しい事業モデルの構築が必要であり、それには組織風土の変革が不可欠だと考えたからです

役職員がもう一度原点に戻って経営理念やビジョンを共有し、時代に合った事業モデルの確立に向けて全職員が一枚岩となって取り組んでいく。そのために、まずは職員がやりがいを持てるような組織風土にしていきたいと考え、職員のエンゲージメントを高めるための施策を人事の戦略の中心に置くことにしました。そしてその一つとして掲げたのが、上司と部下とのコミュニケーションの活性化です。これまでは、上司は指示を出して部下の進捗を管理するだけ、部下は与えられた任務を遂行するだけで、上司と部下がゆっくり話す機会は多くありませんでした。組織や部署の目標達成に主眼が置かれているため、部下の成長の支援を目的としたマネジメントも行われていません。そのような状況を打破する切り札として1on1の導入を提案しました。

導入成功のポイントは、組織への丁寧な説明

━━1on1の提案から導入まで、経営層などの反発もなくスムーズに運んだように見受けられます。経営層にはどのような手順で提案されたのでしょうか。

渡邉:まずは、旧態依然とした組織風土から脱却し、未来志向の組織や文化を作っていく必要があるということを役職員と合意しました。金融機関が厳しい環境に置かれており、それに対応するには新しい発想が必要というのは皆が認識しているところですので、とりたてて反対意見などもありませんでした。

次に、これからすべきことについて具体的に話しました。新しい組織風土を作るために、まずは我々の理念やビジョンを組織全体でもう一度共有し、それをベースにして再構築していくということ、そしてそのためにはすべきことがたくさんあり、そのうちの一つにエンゲージメントの向上があるということで合意しました。

エンゲージメント向上の施策には、たとえば仕事のやりとりにSNSやチャットツールを取り入れてコミュニケーションを活性化させる、時差出勤の仕組みを作る、服装を自由にするといったことがあります。1on1の導入も、その一環として提案しました。上司と部下の会話を増やし、風通しを良くすることの重要性は経営層も十分に理解していましたので、特に反対されることはありませんでした。

━━職員の皆様にはどのようにして周知されたのでしょうか。現場からの反発はなかったですか?

岡野谷:Zoomを使って全職員に向けての説明会を開き、TeamUpのシステムや1on1の意義、我々がやりたいことなどを話しました。事前に丁寧に説明し、組織全体に施策を理解してもらっていたので、大きな反発もなく導入することができたと思います。

渡邉:まずは先行して担当者から1on1を始めたのも良かったですね。担当者が実際に1on1やTeamUpのシステムを体験し、理解したうえで職員に広めているので、説明に説得力があって浸透しやすかったのではないかと思います

━━では、実際に導入してみて感じた1on1のメリットや、逆にここは難しそうだなと思われた課題などがあれば教えてください。

岡野谷:面と向かってじっくり話す時間を持つことで、お互いを理解できるようになるというのは、1on1の一つのメリットですね。TeamUpのツールを取り入れたのも良かったと思います。話したい内容をTeamUpで事前に共有してもらい、回答を考えて準備してから1on1に臨んでいるので、言いたいことをスムーズに伝えられてとても話しやすいです

同じく先行して1on1を始めている職員からも、肯定的に受け止められている印象があります。しかし一方で、時間をとるのが負担だという意見も出ているため、これから本格的に運用していくにあたってその問題を解決していかなければと思っています。1on1が義務になり、1on1自体が目的になってしまうと良くないので、そうならないような工夫が必要ですね。

渡邉:TeamUpのツールは、1on1のログを直属の上司だけでなくその上の上司も読んでコメントするように作られています。これはとても良い仕組みですね。

岡野谷:それは私もメリットの一つだと思っています。直属の上司からさらに上にも課題を共有できますし、必要に応じてアドバイスをもらうこともできるかもしれません。また、直属の上司が自分1人で抱えることにならないので、メンターの立場としても気持ちにゆとりが生まれるのではないでしょうか。

目指すのは、1on1を活用したサスティナブルな組織

━━これから本格的に1on1を導入していくことになりますが、今後1on1をどのような場として活用し、それによって組織をどのように変革していきたいとお考えですか?

渡邉:私は、1on1によって職員のエンゲージメントやモチベーションを高めていきたいと思っています。モチベーションは「衛生要因」と「動機付け要因」の2つの要因で決まるという理論がありますが、その理論でお話しすると、これまで組織が注目してきたのは福利厚生などの「衛生要因」でした。しかし、組織を未来志向にしていくためには「動機付け要因」も満たしていく必要があります。職員が上司に自分を認めてもらう場、そして達成感を味わう場。1on1をそういう場にしていきたいです。

岡野谷:そうですね。最終ゴールはそこだと私も思います。今はまだスタートしたばかりということもあり、1on1を「させられている」と感じている職員がいることは否めませんが、一方で「やってみて良かった」という声も多く聞こえてきています。これから少しずつ1on1に慣れ、会話を重ねることで職員同士が信頼関係を築いていき、最終的に「動機付け要因」につながれば成功といえるのではないでしょうか。

事務所に来て、楽しく仕事をしてハッピーな気持ちで1日を終えられる。つらいことがあっても、それを乗り越えることで達成感や成長実感を味わえる。そしてそれが次の日の活力になるという好循環が生まれれば、サスティナブルな組織になっていくと思います。1on1によって、その好循環を生み出せたらいいですね。

渡邉:その通りですね。1on1によって、職員が「静岡県信連は風通しが良く、言いたいことを言える素晴らしい職場だ」と自分の友達や親に言いたくなるような組織を作り上げていきたいです。

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