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等身大の本音で対話し、関係性を深める場。続けることで効果が見えてくる1on1ミーティング

・ TeamUp編集部

TIS株式会社様では、全社に1on1を導入し、上司と部下の対話の機会を増やすことでパフォーマンスを高められる環境づくりをしています。今回は、事業部門で実際に1on1を行っている上司と部下である藤川様と吉野様のお2人に、1on1のメリットや成功させるポイントなどについて伺いました。

TIS株式会社
エンタープライズビジネスユニットERPコンサルティングユニットERPコンサルティング第3部 兼 ERPコンサルティング第2部・部長 藤川様
エンタープライズビジネスユニットERPコンサルティングユニットERPコンサルティング第3部・エキスパート 吉野様

業界:IT/利用人数:(全社)6,000名以上/(部署単位)約100名

※このインタビューはオンラインにて実施しています

1on1は本音で語り合いお互いを理解する場

━━━まずは、1on1が導入されたきっかけと、現在の実施頻度を教えてください。

藤川:当社では、2019年から人事主導で段階的に1on1の導入が始まりました。私が本格的に取り組むようになったのは1年半ほど前(2019年下期)からで、現在は10名弱の部下と隔週で1人1時間の1on1を実施しています。

吉野:私は、上司である藤川との1on1の他に、自分自身も上司として部下3名と行っています。いずれも1時間ずつ隔週で実施しています。

━━━1on1を実施するにあたり、部門として、個人としてどのような目的を持って臨んでいますか?また、1on1のどこにメリットを感じていますか?

藤川:まず部門として1on1の定義は広く『社員同士のコミュニケーションを深める場』と捉え、対話の手数を増やすことを一番の目的に考えています。現場を見渡すと、みんな忙しく十分なコミュニケーションがとれていないと感じています。しかし、物事をゴールに向かって協力して進めるためには、社員同士の意思疎通が必要不可欠です。プロジェクトの事、キャリアの悩み、時には他愛もない話も取り入れながらコミュニケーションを継続的に深めていくことができる、それを仕組化したことが1on1の大きな価値だと考えています。

吉野:私は、1on1を上司と部下が価値観を共有・交換する場と捉えています。上司と部下のコミュニケーションでは、ただ単に上司からの指示を一方的に伝えるだけでなく、部下が理解を深めることが大切だと思っています。そのために質問をしたり、自分の意見を伝えたりできる場、そしてそのやり取りによってお互いの考えや人間性などを理解し合える場として活用できればと思っており、実際にそれができていると思っています。

たとえば、1on1では部門経営計画や会社からの方向性の指針などについて話すことがよくあります。一般的にそのような話は何となく聞き流して終わりになってしまいがちですが、藤川との1on1ではそれについての部門長としての考えや思いを聞くことができ、私も意見を言えるので、しっかり腹落ちさせて理解できるようになりました。上司の考えを直接聞いて自身の考えや言葉に落とし込めるのは、1on1の一つの大きなメリットだと感じています

継続することが、1on1を機能させる。

━━━1on1を対話の場として活用できているということですが、始めた当初から順調だったのでしょうか。

藤川:最初の頃は戸惑うことが多くありました。部下達と1on1を重ねる中で、話す内容がなくて困ったこともありますし、私や会社に対する不信感をぶつけられたり、年上の部下との1on1では自身の経験からの引出しがなく答えに窮する場面もあったりしました。上司だから適切な回答を用意しなくてはと振舞おうとしましたが空回る一方でした。しかし等身大の本音・本心で話すように心がけ、良い解を持ち合わせてない時には素直に「分からないので一緒に考えよう」と話すようにすることで、徐々に打ち解けて、噛み合っていったように感じています。

今は、冒頭で「体調はどう?」という会話を入れて相手が話しやすい雰囲気を作ったり、継続してあるテーマを取り上げたり、宿題をだして事前に考えておいてもらったりすることで、1on1をその場限りの話をするのではなくしっかり話し合ってお互いを理解する時間にできるような工夫をしています

吉野:私も当初は何を話せば良いのか分からず困ることもありましたが、とにかく隔週1時間のペースを崩さず続けるようにしていました。私の場合は、続けていくうちにいつの間にか無意識のうちに1on1で話すネタを探すのが習慣になっていき、上司と話したい話題がストックされていくようになりました。そしてことあるごとに「上司ならどのように言うかな」と考えるようになったことで、今までになかった視点で物事を捉えるようになり、新しい気付きが生まれたのも良かったと感じています。話すことがないからと回数を減らしてしまうと1on1に対する思いや目的がずれてきてしまうので、最初は苦しくても決めた頻度でまず続けてみることが大事なのかなと思います

また、自分が上司という立場で1on1を実施する時には、部下に「1on1をやって良かった」と思ってもらえるようにということを常に意識しています。例えば、1on1に向けて日ごろから部下を観察して1on1の際にポジティブな声掛けをしたり、「業務負荷が高い」と言う話であれば1on1後に業務責任者に状況を確認・調整の上、結果を部下に伝えたりすることもあります。事前に準備をしたり、話を聞くだけでなくフォローまでしっかりしたりすることで、「上司に話した甲斐があった」と思ってもらえたらと考えています。

━━━吉野様から見て「上司がこのようにしてくれたからうまくいった」と感じていることはありますか?

吉野:そうですね。藤川が自部門に着任した半年前(2020年度下期)から始まっていますが、最初はお互いにあまり相手のことを知らなかったこともあり話しづらいと感じていました。今のように気軽に話せる関係を築けたのは、上司である藤川が何を話しても受け止めてくれるという点にあるのかなと思います。常に話しやすい環境を用意してくれて、私の話を否定せず聞いてくれるので、おのずと本音で話せるような関係を築けていったのかなという気がします。

━━━部下の話を、「まずそのまま受け止める」というのは、日頃から意識して実践されているのでしょうか。

藤川:漏れなくとはいきませんが、意識はしています。正直、最初からできていたわけではなく、色々と失敗した経験から部下の意見をまず受け止めることの大切さに気付き、意識するようになりました。本人にも考えや事情があるので、こちらの意見をすぐ言ったり否定したりするのではなく、まずしっかり話を聞いて、お互いの現状を尊重した上でギャップを埋めていくのが大事なのかなと考えています。

またそれと同時に、どうしたら部下が次のチャレンジができるか、成果を更に上げることができるかを考えています。自分が若かった頃の話ですが、ずっと不満を抱いていた上司が、実は自分のことを守ってくれたという出来事があり、それからは上司のためにという一心で頑張り、結果格段に成果が上がったことがあります。人との関係性が良くなることで個人としても組織としても成果が上がる、ということを深く実感した経験でした。また「人との関係性」と「成果」に相関関係があると日頃意識することは少ないですが、自分の過去を振り返ると良い成果が出ている時は、必ず周りの人や上司、顧客との関係性が良好でした。どうしても会社、組織に所属していると不満や不安を持ってしまうことが常です。それは本人にとっても組織にとってもパワーロスでしかないと思っているので、どうしたら自身の関わり方の中で、そのロスを軽減し個人やチームのパフォーマンスを上げることができるかという想いで接しています。

良い関係性が、個人とチームの成果につながる。

━━━素晴らしいですね。上司と部下が良い関係を保つことが、結果的にチームの成果にもつながるということですね。

藤川:そうですね。そのためには、相手のことに関心を持つことから始めるのが重要だと思います。部下が何を考えているのか、今どのようなことに苦労しているのかなど、表面に出ていないことにも目を向けることで、相手の話をもっと聞いて理解しようとするようになります。1on1で本音で話し合ってお互いを理解する場にするには、まずは上司が部下に対して関心を持つところから始めると良いのではないかと思います

吉野:1on1を続けることで、いつの間にか相手との間にある壁を越えて本音で話し合えるようになります。最初は「本当に意味があるのかな」と半信半疑になったり、話す内容がなくて困ったりするかもしれませんが、とにかく定期的な1on1を継続していくことをおすすめしたいですね。

━━━最後に1on1を実施する上での工夫やこだわりがあればお聞かせください。

吉野:部下側としては、1on1で話したいトピックを事前提出することを心がけています。事前にしっかりと書き込むことは、今の自分を棚卸すること、つまり自身のPDCAを短いサイクルで回している感覚に似ています。仕事のこともそうですし、体調面も含め連続性を持って自己把握ができるので、部下にも勧めています。

藤川:これは弊社人事から勧められたやり方ですが、TeamUpの1on1ログは一覧での視認性が優れているので月に1回は部員全員のログをざっと眺めるようにしています。時間の無いときでも「心身のコンディション」と「仕事の状況」を一覧アイコンでパッと見れるので、そこから気になるメンバーのログだけ見たり、時間が取れるときはコメントを入れたりしています。そうすることで部員を身近に感じることができますし、特にテレワーク下ですので非常に助かっています。

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