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500名を巻き込んだ1on1ミーティング導入プロジェクト~成功の鍵は説明会とワークショップ~

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ウイングアーク1st株式会社
People Success部 Organization Developmentグループ 冨永小百合様

課題
  • 評価面談は評価ランクを伝えることがメインになってしまっていて、成長につながるフィードバックができていなかった
  • 年2回だった目標設定と評価面談を、もっとリアルタイムで柔軟に実施したかった
TeamUpを選んだ理由
  • 人事制度を変える際にリアルタイムな目標管理とフィードバックに注力したかったので、
    コンセプトに合っていた
効果
  • 1on1でのフィードバックをとおして行動や考え方に変化が現れたメンバーが出てきた
  • 1on1ログが残るので実施状況が分かるようになり、定着化や質の改善のために必要なアクションが取れるようになった

評価ランクを伝えるコミュニケーションから、成長につながるコミュニケーションへ

──TeamUpを導入した経緯を教えてください。

冨永氏:2017年の秋頃から人事制度の形骸化している部分を変えようという議論をしていて、その核となっていたのが「フィードバック」による人材育成でした。TeamUpを導入したのは、そのコンセプトに合っていたからです。それまでにも半期ごとに評価面談をしていたのですが、評価ランクを伝えることがメインになっていました。ランクによって賞与額が決まる仕組みだったので、そのコミュニケーションは大事ではあるのですが、社員の成長につながるような本質的なフィードバックはあまりできていないと感じていました。また、半期に一度という目標設定では、ビジネスのスピードにも対応できていないという課題認識もありました。TeamUpでは目標管理も柔軟にできるのでそれも決め手になりました。

500名を巻き込むために、説明会とワークショップを20回以上開催

──500名規模の組織とのことですが、導入する際に工夫したことはありますか。

冨永氏:経営陣とは何度も議論を重ね、人事制度変更の方向性が固まった時点で統括部長クラスには情報共有をしていました。その後社員向けに、人事制度を変えることやTeamUpの使い方に関する説明会を計15回ほど開きました。1on1ミーティングについてのマネージャー向けのワークショップも夏と冬に10回程行い、「成長支援のためには、どのように部下とコミュニケーションすべきか」を時間をかけて伝えて理解をしてもらうようにしました。

最初から色々求めるとマネージャーの負荷が大きくなってしまうので、まずは「カジュアルに話ができる信頼関係づくり」と「定期的に実施すること」から始めて、徐々にステップアップできるように意識しています。ワークショップの内容も、ベーシック編、ステップアップ編といったように段階をつけて説明するようにしました。

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──苦労したことはありましたか?

冨永氏:周到に準備したつもりでしたが、それでも「突然導入された」と言われることはありました。また、最初から全ての部署が取り組んでくれたわけでもありませんでした。1on1の必要性を理解してくれたマネージャーも多かったですが、元々業務に関するホウレンソウはしっかりできているので、わざわざ1on1をする必要性があるのか、という声も少なからずありました。エンゲージメントサーベイの結果と照らし合わせて説明したり、部長レベルを巻き込んで個別にコミュニケーションを取って理解してもらいながら進めました。

ほかにも、事前に1on1ミーティングのログのテンプレートを人事側で作ったのですが、すべての項目をしっかり埋めようとする人が多発してしまい、上司側にもメンバー側にも想像以上に負荷がかかってしまったという問題もありました。「1on1ミーティングは大変」という印象が付くと定着の妨げになるので、もともと「1on1ミーティングのテンプレートを埋めることが目的ではない」とは伝えてはいたのですが、加えて「ログは一言で良い」ということにしました。

あとは部門サイズにバラつきがあるので、メンバーの人数が多いマネージャーの負荷が高くなるという声もあります。今後は部門ごとに持続可能な頻度や時間を考えたり、1on1担当を設けても良いと思うので柔軟にやっていけたらと思っています。

──導入してみて変化はありましたか。

冨永氏:ウィングアーク1stでは部署異動があまり多くはないので部長やマネージャーとも付き合いが長くなる社員も多いのですが、1on1ミーティングを導入してみて、今まで知らなかった部分を知ることができました、という声もあります。メンバー側からは、わざわざ時間を取ってもらうのが悪いなと思うようなことでも「1on1ミーティングで議題にしてみよう」というように、気軽に話し合う機会ができて良かったという声も聞かれます。上司からもらったフィードバックのおかげで日頃の仕事の仕方が変わり、他の部署からも「最近あの人いいよね」と言われるようになった社員もいます。まだ効果をデータで示すことはできませんが、半年かけて少しずつ変わってきたように思います。

ログで1on1の実施状況が可視化されたことで、マネージャーによって頻度やコミュニケーションの内容にバラつきがあると分かるようになったのも大きいですね。ちょっと気になることがあればマネージャーに声をかけたりフォローできるようになりました。

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マネージャーが受け持つメンバーの人数も3~20人と幅がありますし、新入社員からベテランまで構成は様々なので1on1ミーティングのやり方に正解はないですが、有意義度を上げていくために、他の部署ではどのように取り組んでいるかなどマネージャー同士が情報交換できる機会を今後も作っていく予定です。

1on1ミーティングを通して社員の成長を加速できる組織にしたい

──今後、組織をどのようにしていきたいですか。

冨永氏:これまでにももちろん「人材育成」や「成長支援」といった視点はあったものの、どうしても目先の業務や目標達成の話に時間を取られてしまいがちで、キャリアや成長に関する話があまりできていなかった面があります。

今後は、「将来どういうキャリアを目指すのか」「そのためにどのようなスキルを伸ばすべきか」といった話を密にでき、フィードバックを通してマネージャーがメンバーの成長を支援していけるような組織にしていきたいと思っています。そのためにはまず、1on1ミーティングの文化を根付かせることが大事です。今期は組織への定着、来期はコミュニケーションの質の向上、と段階的に取り組んでいく予定です。ゆくゆくは360度フィードバック機能も活用していけたらいいですね。

また、私たち自身がデータ活用を支援するビジネスをしている会社なので、成果をデータで示すことは今後の課題になりそうです。エンゲージメントサーベイの結果との相関関係も見ながら、1on1ミーティングの効果が出ていることがわかれば、社員もよりモチベーション高く取り組んでくれるようになるでしょう。

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