OJT制度の成果とコミュニケーションを見える化して、「育て合う文化」をつくる

OJT制度の成果とコミュニケーションを見える化して、「育て合う文化」をつくる

課題

  • 新卒を採用するようになって、即戦力人材を採用していた時代にはなかった「育成する」文化の必要性を感じていた
  • OJTを本格的に実施するにあたり、成果を管理できるツールを探していた

TeamUpを選んだ理由

  • ユーザーインターフェースがシンプルで操作がわかりやすかった
  • ログの閲覧権限の管理など、新卒社員の育成のために必要な最低限の機能があった

効果

  • 新人育成に関するコミュニケーションの頻度が格段に増えた
  • 育成のプロセスが可視化されたことで、必要なときには事務局や上司がアドバイスするなどして「教える側」の育成にも取り組めるようになった

機能を絞ったシンプルなツールだから簡単に導入できた

──TeamUpを導入した経緯を教えてください。

秋山:新卒採用を始めて4年ほどが経ち、昨年からOJT(On-the-Job Training:現任訓練)を本格的に始めることにしました。OJTには取り組み始めてはいたものの、OJT担当者と新卒社員との間でOJT中の目標に対する進捗状況の確認は十分ではありませんでした。メンバーも増えてきて、「このままではまずい」ということで、その部分を強化していくことになったのです。

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秋山知志様

最初はExcelで目標に対する進捗を管理するシートを作成しようとしました。しかし、関係者が50名もいるので、「運用が難しいのでは?」という懸念がありました。メールにExcelファイルを添付して、CCに関係者のメールアドレスを入力して送信したり、回収したシートを管理したり……と、作業が煩雑になることが想像できたからです。そんなときに、1on1ミーティングのログを簡単に管理できるTeamUpを見つけました。

坂野:決め手は、シンプルなユーザーインターフェースでした。タレントマネジメントのサービスは複数あるものの、機能が増えるほど操作は難しくなりがちです。TeamUpは1on1ミーティングに特化しているので、画面操作もシンプルでわかりやすく、ログの閲覧権限の管理といった必要なことは最低限できたので、導入を決めました。システムを使うのは現場のメンバーなので、導入するときに簡単な操作マニュアルを作成しましたが、ツールがシンプルだったので使い方について質問を受けることはほとんどありませんでしたね。

HR部門が新卒社員全体を俯瞰できるようになった

──実際に導入してみて、どうでしたか?

秋山:1on1ミーティングを実施する前に新卒社員に質問の回答を促したり、実施したときにOJT担当者がログを入力したりするときに、新卒社員・OJT担当者ともにあまり手間がかからなかったので助かりました。入力項目も一問一答方式で答えられるようにしたので、新卒社員も迷わなかったようです。

坂野: Excelに添付してメールで送る方法だと、「誰をCCに入れるんだっけ?」「誰から回答が来てないんだっけ?」と作業が煩雑になるのは目に見えていましたから、それらの事務作業の手間が削減できたのは本当に良かったと思っています。それに、上司や事務局(HR部門)の人がそれらの情報にアクセスするのも簡単になりましたね。

秋山:そうですね。まずは開発部門で新卒社員のOJTのために導入したのですが、これまでは事務局が新卒全員を俯瞰できていませんでした。導入後は、新卒全体でスキルの山や谷がどのくらいあるのかを把握できるようになりました。モチベーションの状態を表情のマークの一覧で確認できるのも便利でした。

悪い部分が「見える」から、早期に改善できる

──苦労したことはありますか?

秋山:コメントをたくさん書く人と書かない人の差がかなりありました。特に若い人たちは、単に「やってよ」では動きません。なぜそれをしなければいけないのか、背景をきちんと説明する必要があります。例えば、仕事にはコミュニケーション能力が必要だから、これも勉強だという風に伝えます。ただ、このように個人差が出ることを早期に発見できて良かったと私は思っているんです。悪い部分を早く見つければ、それだけ早く改善できますから。それもこれも、育成のプロセスが「見える」ようになったからこその成果です。

坂野:これまで育成は現場任せでした。ですから、現場を巻き込んで全社的に取り組んでいくには、OJTの責任者や担当者だけでなく「みんなで新人を育てていく」という方針を、意識的に発信する必要がありました。秋山はHR部門、私は事業開発部門の現場に近い人間として、毎月メールなどで情報発信するようにしています。

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坂野篤志様

秋山:今はとにかく継続することが大事です。文化として定着するまでは「やってください」と丁寧にリマインドすることも必要なことです。そういう意味では、継続することが負担にならないTeamUpのようなシンプルなツールは不可欠でしたね。

新人だけでなく、「教える側」の育成も同時にできる

──会社が変わった実感はありますか?

坂野:現場の人間としては、「新人をどのように育成しているのか?」といったOJT担当者同時の横のコミュニケーションが最近増えてきていると感じます。OJT担当者も入社3~4年の社員だったりするので、新人育成について悩むことはあります。そういうときに気軽に相談できる雰囲気があれば心強いと思います。

秋山:情報がオープンになっているので、「この新人は大丈夫かな?」と思ったときに事務局や上司が介入することも可能になりましたね。OJT責任者がOJT担当者に対して、「こうしてみたらいいんじゃない?」とアドバイスする場面も見られるようになりました。新人を育成すると同時にOJT担当者も育成できるというのは、新たな発見でした。

坂野:これからは全社をあげて、新卒社員を3年かけて育成していこうと計画しています。新卒採用社員には継続的に1on1実施し、長期的な育成体制を取りたいと考えています。さらには、TeamUpをOJT制度だけでなく、将来的には全社員に展開できるよう検討していきたいと考えています。

「制度」ではなく、育て合う「文化」をつくりたい

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──これから組織をどのようにしていきたいですか?

秋山:個人のパフォーマンスを最大化する組織にしたいと思っています。もともと即戦力となるメンバーを中途採用していた時代には、「人を教育する」という文化があまりありませんでした。新卒採用を始めて4年が経ち、若手が増えてきている今、社員同士で「育て合う」文化をつくっていきたいと考えるようになりました。

「制度」ではなく、「文化」をつくっていくということもポイントです。誰かが制度をつくって働きかけないと体制がつくれないのではなく、育てるということが文化としてあたりまえに組織に定着している状態が理想です。それぞれが育成の意義を感じて、自発的に人に教え、人からも学んでいる。そういった自治ができていれば、システムは不要になるでしょう。今はその文化を組織に浸透させていくフェーズです。

坂野:会社に属している以上、社員が会社の業務に貢献するのは当然です。ですが、貢献してもらうためには業務を教えるだけでは不十分です。その成長や貢献を誰かが見ていてサポートしたり評価したりして、人として成長したりキャリアを築く機会を与えなければ、離職率が上がってしまい会社は成長できません。特に若手や新人は、「この会社は自分を大事にしてくれるのか?」「評価してくれるのか?」ということに敏感です。業務以外の部分でも、社員を育てられる組織でないといけないと思いますね。

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