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少人数だからこそ、暗黙の了解に頼らない。1on1ミーティングでフィードバック文化を根付かせる

DIGGLE株式会社
共同創業者・取締役CTO 水上 駿様
業界:ソフトウェア・通信/利用人数:10名/TeamUpを導入した部署:開発部門

課題
  • 少人数のチームだったため暗黙の了解に頼ることが多く、お互いに言いたいことを溜めていた
  • 明確な1on1ミーティングのフォーマットがなかったため、粒度の異なる話が出てくることが多々あった
  • 効果的な1on1ミーティングを実践するためのノウハウがなかった
TeamUpを選んだ理由
  • 1on1ミーティングに特化しており、何を話すべきかというフォーマットが組み込まれていたため
効果
  • 事前チェック機能で話す内容を整理しておくことで、1on1ミーティングの時間を有効に使えるようになった
  • 普段から全員の前で伝えるべきことと1対1で伝えるべきことを切り分けて、効果的なコミュニケーションをとれるようになった
  • 前向きなフィードバックをし合う文化が浸透した

親しい3人の間でも言いたいことを溜めていた

━━水上様の部門ではそもそもどのような経緯で1on1ミーティングを始められたのですか?

1on1ミーティングを始めたのは、私を含めて社員が3人だった頃からですね。じつはその3人はもともと同じ会社で働いていたのですが、前職でも1on1ミーティングの文化があり、上司と部下が1対1で話す機会は定期的に存在していました。そのときから1on1ミーティングの意義を実感していたので、DIGGLEで導入することについても抵抗はありませんでした。

 

━━3名程度だと「普段から十分なコミュニケーションがとれている」といった意見も一部あると思うのですが、小さい単位から始めようと思われたきっかけは何かありますか?

きっかけはメンバーの言葉でした。3人目として入社したエンジニアのメンバーが3ヶ月くらい経った頃に「ちょっとフィードバックがほしいです」と私に言ってきたことがありました。3人だけですから、わざわざかしこまった時間を設ける必要はないと思っていたのですが、そう言われてから思い返してみたんです。腰を据えて話す場がなかったので、いつもお互いに「なんとなくわかるでしょ」という暗黙の了解に頼っていたんですよね。確かに自分からも言いたいことはあるな、と気づきました。

 

━━開発の業務を進める上で、普段からコードのレビューなどはされていると思うのですが、1on1ミーティングという場を設けたことで、会話の内容はどのように変わりましたか?

初めのうちは雑談のような内容が多かったのですが、何回か繰り返すことによって変化が出てきました。普段から「1on1ミーティングでこの話をしよう」と意識的にトピックを溜めておく習慣が身についてきたので、自分の考えをスムーズに伝えやすくなったんです。さらに、その話は全員の前で話すべきなのか、1対1で話すべきなのか、という切り分けができるようになりました。そういう意味で、日常的に広い視点でチームの状態を見られるようになったと思います。

 

━━実際に「フィードバックをください」と言っていたメンバーの反応はどうでしたか?

もともと打ち解けていたつもりではあったのですが、より何でも言い合える雰囲気になったと思います。「フィードバックって常に言い合うものだよね」という共通認識を持てるようになった実感がありますね。3人で経営しているような形だったので、私自身も人からフィードバックされる機会が少なくなっていたんです。フラットな関係性でフィードバックし合う場として、1on1ミーティングを活用しています。

 

━━フィードバックを受けたり送ったりする場になり、関係性が健全かつフラットになっていった。その1つのきっかけが1on1ミーティングだったのですね。

弊社の強みとして、お互い高め合おうという雰囲気があるので、フィードバックはとても大事なものだという認識がありますね。フィードバックって実際にやってみると、結構面倒臭いものじゃないですか。しかし、フィードバックを受けることで客観的な視点や改善できるポイントがわかる。その意義を感じて実践し続けるために、1on1ミーティングをやっています。

 

━━組織によってはメンバーのケアやガス抜きのような目的で1on1ミーティングを実施して、すっきりして終了、というケースもあるのですが、水上様のチームでは高め合おうという想いで1on1ミーティングを活用されているところが素晴らしいなと思いました。

確かに、1対1のクローズドな場になると、愚痴が言いやすくなるかもしれませんね。意見は小さなことでもすぐに言ってもらっていますが、愚痴を吐き出すことが目的ではないので、それは意識しています。メンバーからネガティブな発言が出てきたときは意見自体は受け止めつつ、「それってなぜだろうね」という話をしてメンバーと一緒に根本的な原因を考えて解決していく流れをつくっていますね。愚痴っぽい言葉が出てくること自体を否定するわけではなく、お互いに「もっと建設的な話ができるよね」と気づける空気にしていけたらいいなと思っています

1on1ミーティングに特化したツールからノウハウを吸収

━━3名から1on1ミーティングを始めてみて、運用上の課題はありましたか?

お互いに高め合う関係性にはなっていったのですが、明確な1on1ミーティングのフォーマットがなかったため、粒度の異なる話が次々と出てきてしまうことがありました。たとえば、そもそもの会社の文化、のような大きい話が出てきたり、このレビューの仕方がどうだという日常業務レベルの話が出てきたり……。それはそれでいいのですが、ちゃんと「組織についてはこうだよね」「個人についてはこうだよね」といったレベルの分け方をして話ができると、どこに課題があるのかがわかりやすいなと思いました。それを解決しようと思いスプレッドシートで整理してみたのですが、それでもまだ課題が残っていましたね。

 

━━スプレッドシートを利用してからも解決されなかったのはどんな課題ですか?

3つあります。まず、メンバーが増えるにつれて、複数のスプレッドシートを横断するのが手間になってきたんです。2つ目は、前回話したことや言いたかったことをどうしても忘れてしまうこと。3つ目は、私自身の引き出しが少なかったこと。それまでマネジメントをした経験がほとんどなかったので、意味のある1on1ミーティングにするためのノウハウがありませんでした。そこで何かサービスを利用してもいいなと思い、TeamUpの無料トライアルを触らせていただきました。

 

━━実際にTeamUpの無料トライアルを使っていただいて、どのような点に価値を感じていただけたのでしょうか?

メンバーに実際に使ってもらったところ高評価だったのと、スプレッドシートを使っていたときの課題が解決されそうだとわかったので決めました。特に、3つ目の課題については、自分に引き出しがなくても、専門のツールを使うことで1on1ミーティングのベストプラクティスを取り入れられると考えました。弊社も事業としてシステムを扱うからには、システムを使ったやり方を理想とした方がいいと思ったのも理由の1つです。

 

━━メンバーの皆様から高評価だったのはどのような部分ですか?

1on1ミーティング用のフォーマットがしっかり組み込まれていて、どういう観点で話した方がいいのかということがわかりやすかった点ですね。あとは、言いたいことを忘れてしまう問題をクリアできたところです。事前チェック機能で一時保存ができるので、言いたいことがあれば一旦記入して溜めておくという使い方をしています。今後、もっと色々な使い方ができそうだという話にはなっています。目標設定の機能はこういうときに使ったらいいよね、といった具体的なアイディアも出てくるようになりました。

オープンに伝えるか、1対1で伝えるか。話題によって場を使い分ける

━━1on1ミーティングを運用する際に気をつけていることや失敗エピソードがあれば教えていただけますか?

いまだに失敗ばかりです。よくやってしまうのは、盛り上がって自分が話しすぎてしまうことですね。つい前のめりに口出ししたくなってしまうのですが、メンバーから引き出してくる方が本質的な話ができるとは思います。

 

━━他に何か気をつけていることはありますか?

話していて気になることがあったときに、「なぜそう思うのか」という問いかけをして細かく深掘りしていくように心がけています。たとえば、会社の仕組み的な問題なのか、もしくは個人の苦手意識のような問題なのか、といったところを一緒に見極めていくんです。そうすることで、お互いが疑問に感じていることを明確にできたり、具体的なフィードバックができたりする。いわゆるコーチングのようなテクニックですよね。本などを読んでいると「なるほど」と思うのですが、やってみると結構難しいです。それこそ、事前チェック機能などの価値が出てくるところかもしれません。すでにアジェンダがある状態で1on1ミーティングを始めるので、話す予定だったテーマから逸れたときに気づけるのが良いですよね

 

━━生身の1対1の人間ですから、相手によっても変わってきますよね。深掘りする、フィードバックするということを継続してみて、社員や組織に変化はありましたか?

やはり建設的に高め合っていくというのが1on1ミーティングの最終目的だよね、ということはチームメンバーとの間で合意がとれている。そういう文化的な土壌ができてきたのが良かったところですね。「そこまでいかないと1on1ミーティングの時間って無駄じゃない?」くらいのレベルの意識になってきています。

 

━━試行錯誤されている途中だと思うのですが、1on1ミーティングを導入してから変化を感じるまでに体感としてどれくらいの時間がかかりましたか?

メンバーのタイプにもよりますね。最初からストレートに思っていることを言ってくれるし、フィードバックも素直に受け取ってくれる人もいます。逆に、フィードバックを受け取るのがあまり得意ではない人もいました。案外、1on1ミーティングを経験したことがあってもフィードバックに抵抗がある人もいるので、少しずつ変わってもらえるようにアプローチしていかなければいけないなと思っています。しかし、1on1ミーティングを続けているうちにその人自身から「自分はこういう課題を感じていて、ここを変えていきたいと思っています」という話を引き出すことができたタイミングがあったんです。そこに至るまでに半年くらいかかりましたね。

 

━━全員一気にという話ではなく、メンバーがそれぞれのタイミングで変わっていったのですね。

フィードバック自体は1on1ミーティングの場だけでやっているというよりは、種類によって使い分けています。たとえば、改善してほしい部分を伝えるときは、周りの目を気にする人もいるので、1on1ミーティングの場で個別に伝えるように意識しています。逆にポジティブかつ継続したいものはその場で伝えることもありますし、1on1ミーティングで伝えることもあります。このような切り分け方を含めて1on1ミーティングの進め方が全体で統一されてきて、フィードバックを前提としたチームになっている気がします。

チームの垣根を超えて、フィードバックで高め合う文化を広げたい

━━今後、会社全体やチームで実現していきたいビジョンがありましたら教えていただけますか?

私はCTOとして経営も回しながらチームを見ているので、経営側の意思として良いフィードバックの文化をつくっていった側面もあります。今後はそれが再現性をもって、他の人がチームを見ても同じようにフィードバックの文化ができる。あるいはチームが分かれていても、チーム同士でフィードバックをする。メタな感じで文化が広がっていって、会社全体で高め合えるようになったらいいなと思います

 

━━私たちチームアップが1on1ミーティングを通じて広めていきたいと考えていることをナチュラルに実践されていて、素晴らしい組織風土だなと感じました。

人数が多くないので、試しやすい時期ではありましたね。人数が増えたらまた新しい課題に直面するかもしれませんが、少人数で試行錯誤しながら得た知見を活かして、今後も1on1ミーティングを続けていきたいと思います。

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